NHK土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』第1話 感想
2020年1月からNHKで「心の傷を癒すということ」というドラマがスタートしました!
登場人物の真摯な姿や、映像の透明感や寂寥感に心打たれる、味わい深いドラマです。
2020年1月18日 21時~ 放送
https://www.nhk.or.jp/drama/dodra/kokoro/
「心の傷を癒すということ」
阪神・淡路大震災に遭遇した人々の「心」に寄り添った、
若き精神科医、安和隆(柄本佑)の軌跡。
土曜ドラマ【#心の傷を癒すということ】
— NHKドラマ (@nhk_dramas) 2020年1月15日
関連番組情報をホームページにアップしました。#柄本佑 さんや#森山直太朗 さんがご出演!#NHK #NHKドラマ #阪神・淡路大震災 #神戸 #あさイチ #チコちゃんに叱られる #ごごナマ #土曜スタジオパークhttps://t.co/QibqK9GLTB
見どころは……
実在の精神科医、精神科医・安克昌さん(2000年癌のため死去、享年39歳)をモデルにしたドラマ。
安さんは、阪神淡路大震災で、「被災者の心のケア」のパイオニアとして活躍された。
第一話は、震災までの前日譚。
安和隆(柄本佑)が、自身が在日韓国人と知った幼少時代から、神戸大学医学部に進学して精神科医になるまでの話。
また、妻の終子(尾野真千子)と出会って、第一子が誕生するまでの話でもある。
第一話のあらすじ
「日本ではな、韓国人いうたら色眼鏡で見られるから隠してるんや」
安医師こと安和隆(柄本佑)は、小学生の頃、自分たち家族が在日韓国人であることを、母の口からそう告げられた。
自分の名前は「安田和隆」でなく「安和隆」。
その「在日韓国人」であることが、和隆たち安兄弟の描く未来に暗い影を落とす。
永野良夫(近藤正臣)という日本を代表する精神科医に憧れる和隆は、「人間の心という複雑なものを、なんとかしたい、理解したい」と精神科医への進学を希望するが、
辣腕実業家の父、哲圭(石橋凌)は、「精神病院の先生なんて、人に言いにくい、よう分からん仕事やめとけ。心なんかどうでもええ。なんで兄の智明みたいに世の中の役に立とうとせんのや」と認めない。
そんな折、映画館で「東京物語」を見ていた和隆は終子(尾野真千子)と出会う。
「自分の名前が嫌い」という終子と和隆は惹かれ合い……
感想
実在の人物をモデルにしているということで、原作本があるんですね。
まだ読めてないですが、のちに原作との比較、考察もしたいところです。
ドラマの方では心に響くセリフが多くありました。
👉特にTwitterでも反響のあったセリフは、和隆が終子に語ったこれ。
和隆「子どものころ見てた世界って、もっとまぶしくなかったですか?」
終子「そうですね。でも、また明るくなる日もあるんとちゃうかと思っています」
次のも、よかったですね。
👉和隆は、憧れの永野良夫の授業を受けて、永野に質問する。
「自分の考えを分かってもらえないというのはどのような孤独でしょうか」と。
これが和隆がこれまでも、ここからも、ずっと抱えているテーマの模様。
和隆の葛藤と成長が反映されたこのセリフも好き。
👉「自分の名前は『安』です。不安の『安』です」が、結婚して立派な精神科医として活躍するようになると、「『安』です。安心の『安』です」にセリフが変わってきている😌🍀
終子の和隆と出会うまでの幸薄さが垣間見える……
👉自分の名前が嫌いだと言う終子。
「女の子ばっかり生まれて、もう最後にしたいからって終子って名前つけられました。この世にあんまり歓迎されてへん感じのスタートです」
そう言う終子に対して、黙ってそっと手をつなぐ和隆🍀
真摯にふるまう主人公の原点はこれ↓ですね。
👉和隆が永野に進路を決めたと告げるシーン。
「先生。僕は精神科医に進むことに決めました。世の中の役に立つために仕事をしようとは思っていません。ただ、心が知りたいだけなんです。人間の心が僕にはなにより大事で、不思議で、興味深いものに思えるんです。それだけで、精神科にすすむのは間違いでしょうか」と和隆。
「それでいいんじゃないの?君がどんな精神科医になるのか、楽しみだ」と励ます永野。
👉患者の心と向き合おうと不器用に仕事する和隆。
デート中に仕事の疲れが出て涙を流して眠ってしまう。
「充電してええ?」とそんな和隆を抱きしめる終子。
「終子、百歳まで一緒に生きよう。僕と結婚してください」
和隆と終子は結婚。ハルコちゃんという第一子を授かる。
34歳で医局長。全国から患者が回されてくる優秀な医師に。
そんなある朝……
うーむ。
淡々と時間が流れ、それでいて心を打つドラマですね。
NHKBS「牡丹灯籠」では、すごい悪党顔のカップルとして出てたのに……
面白い。